研修・採用について
岩手医科大学小児科における研修の特色
幅広い小児科学の領域に対応
岩手医科大学附属病院は、県内で唯一の小児科専攻医プログラムを持つ基幹病院です。小児病棟58床(無菌室20床)、総合周産期・母子医療センター新生児部門(neonatal intensive care unit;NICU )24床、回復期治療室(growing care unit;GCU )14床の計96床からなります。そのほかに高度救急救命センター、岩手県予防接種センターが併設されています。
プログラムでは幅広い小児科学の領域に万遍なく対応できるよう、大学の各専門グループを3~6か月ごとに研修します。また小児に頻度の高いcommon diseaseや小児保健全般に関わる分野は、16 か所ある関連病院で研修を行います。特例として昭和大学病院とその関連病院で研修するプログラムを用意しています。3年間かけて研修することで、プライマリ・ケアから高度医療まで一人で実践できる小児科医に育ちます
初期研修
詳細は岩手医科大学医師卒後臨床研修センターホームページをご確認ください。
後期研修
目標と特徴
小児診療に必要な知識と基本手技を習得する。日本小児科学会専門医の取得のため各診療グループで症例を経験する。関連病院の研修を通してプライマリケアや小児保健分野を経験する。
総合目標
Subspecialty(新生児、循環器、血液腫瘍、腎、神経、消化器・アレルギー、内分泌)の基本的知識、および手技を習得する。
予定スケジュール
- モーニングカンファランス(毎日):受持症例の場合はプレゼンテーションを行う。
- 抄読会(週1回):発表は3か月に1回程度。
- セミナー、招待講演:2か月に1回程度。
- レクチャー:疾患別に各グループで学生に対して行う。
- 学会参加:希望するもの。
研修評価
研修医は自己評価表(チェックリスト)で自己評価を行い、研修達成程度を明らかにする。各指導医はその自己評価結果を随時点検し、研修医の目標達成を援助する。
担当症例は症例要約を記載し、指導責任者に提出する。さらに、研究会、学会発表、論文作成などを行った場合は、これらを総合的に評価する。
研修内容・方法
病棟の診療グループ毎に1名の研修医が配属される。患者の受持医となって診療の実際にたずさわることにより、診療に対するあらゆるレベルでの指導を受ける。受持症例に対しては検査のオーダー、検査結果のチェック、回診ではプレゼンテーションを行う。基本は全グループのローテート研修を目標とする。県内外の関連病院で院外研修を行い、多くの症例を経験することが可能である。
スケジュール概要(専門医になるための必要経験年数、専門医試験等)
- 卒後臨床研修(2年)+日本小児科学会指定研修施設での小児科研修(3年)
- 日本小児科学会会員歴が引き続き3年以上、もしくは通算して5年以上であるもの。
- 専門医試験は、(1)症例要約30例の評価、(2)面接諮問、および(3)筆記試験からなる。
- 資格は5年ごとに審査のうえ更新される。
修練概要
症例数
専門医試験における症例要約は、小児科学一般にわたる疾患を、大きな偏りなく受持って診療に従事したか否かを評価するのが目的である。
以下に挙げる10の疾患分野群別に、少なくとも2症例を含むことが必要である。
- 遺伝疾患、染色体異常、先天奇形
- 栄養障害、代謝性疾患、消化器疾患
- 先天代謝異常、内分泌疾患
- 免疫異常、膠原病、リウマチ性疾患、感染症
- 新生児疾患
- 呼吸器疾患、アレルギー疾患
- 循環器疾患
- 血液疾患、腫瘍性疾患
- 腎・泌尿器疾患、生殖器疾患
- 神経、筋疾患、精神疾患(精神・行動異常)、心身症
業績
特に規定はない。
関連研修科に関する情報
後期研修中の他科ローテーションは可能です。